桜陰腐談

実貫 じっかん 1666−1720 江戸時代前期-中期の僧。
寛文6年生まれ。真言宗。根来寺(ねごろじ)宝積(ほうしゃく)院の快心について受戒し,智積院の運敞(うんしょう)にまなぶ。享保(きょうほう)4年寺社奉行土井利意(としもと)の命で,江戸真福寺の住職となる。のち仙台藩主伊達吉村により竜宝寺にまねかれた。和歌,書画にすぐれた。享保5年4月6日死去。55歳。越前(えちぜん)(福井県)出身。俗姓は丹下。字(あざな)は泰音。号は梅国。著作に「性霊集便蒙鈔」など。
(JapanKnowledge Lib 日本人名事典(Kodansya)による。)

桜陰腐談 おういんふだん
随筆 二巻【著者】釋梅國。字は佛臣、仙臺の僧。小傳不明。【刊行】正徳二年【解説】漢文の随筆で、和漢事物の起原・旧慣・古諺、物名の所由、その他流俗の行事等に就て理解したもので、佛教に係ることが多い。巻一に加持門説・明王・煙草・番椒以下五十九則、巻二に朱子用佛語、鐘馗、鐘馗非人名以下百十八則を収めている。簡略ながら百科的知識を供給する概があるが、漢文で記したのは気が知れぬ。寛永七年著者の自序がある。
(新潮日本文学大辞典 第一巻(新潮社)による。)