【報告】公開講座『世界とつながる、世界をつなげる-全盲の僕が「よく聴く人」になるまで』を開催しました

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 3月8日 附属図書館・ダイバーシティ推進センター共催 公開講座『世界とつながる、世界をつなげる-全盲の僕が「よく聴く人」になるまで』を開催しました。 

 広瀬先生の自らの半生を振り返りつつ、多種多様な人々とのコミュニケーションを通じて自身が「よく聴く人」になったことについて、ご講演されました。参加者は27名でした。

 まず、公共図書館の利用で対面朗読してくれる方との心あたたまる交流を通して本を読むことへの関心が高まったこと、「読書」を読むことだけではなく表紙やページの手触りや質感でとらえること、仕事場でどのようにして研究しているのか、といった話がありました。特に、「インクルーシブ」や「SDGs誰一人取り残さない」という考え方について、マジョリティがマイノリティを包含するという考え方ではなく、多種多様な人々がお互いに影響を与えながら「つながる」「つなげる」発想への転換が必要であることについてお話がありました。

 参加者は広瀬先生の興味深い話を聞き、触れる感覚を研ぎ澄まし、多種多様な人々とのコミュニケーションのあり方について良い気づきを得られた様子でした。また意見交換の場では、先生の著書「「よく見る人」と「よく聴く人」-共生のためのコミュニケーション手法」のインタビュー現場の様子に関する質問や、昨年の広瀬先生の講演が自身の人生に大きな影響を受けたことについての感謝、視覚情報を遮断したワークショップの話など、終始和やかな雰囲気での講演会となりました。

 

講演中の広瀬先生

触覚に関し椅子を使って触り方の違いについて説明